太陽の光の元で月は光る
蝉の鳴く季節から虫達の鳴き声が聞こえる様になった9月
1月半の夏休みを終え久しぶりに隣に住んでいる
一と一緒に登校をする
「おはよう御座います!一先輩」
「おはよう。朝から元気やなぁ・・・・」
「久しぶりに皆に会えると思うと嬉しくて!」
「で、泳げる様になったんか?」
「ムリでした・・・・・・あれ?どうして一先輩が
水泳の練習をしてる事を知っているんですか?」
「気付かないと思っとったんか」
「はい」
登校中に繰り広げられた会話に
どうしてわかったのだろう?
とクビをかしげながら考え込むの姿を
視界の隅に入れ一は溜息を付いた。
水泳の話し以来会話をされる事は無く
2人で校門を潜り、久しぶりに会う
サッカー部の部員達と挨拶をしていると
何時の間にかから離れていた一が制服から
ジャージに着替えグラウンド内に入ると練習が始まり
は邪魔にならない場所から一の動きを
見て朝練が終了すると2人で校舎内に入り階段で別れた。
一人で教室に入いり久しぶりに会ったクラスメートに
挨拶をしながら席に着き、カバンの中に入っていた教科書等を
机の中に入れ替えていると
先程自分が歩いてきた方向から大きな足音を立て走っている
感じが受けられる音が近づき、教室前で止まると
大きな身体と同じぐらい大きな声が聞こえた。
「!ばり悪いけど宿題見せてくれんやろか!?」
大きな声で名前を呼ばれビックリしていると顔の前に
手を合わせきつく目をつぶってお願いを言う昭栄の姿に
微笑しながらノートを差出し
「はい。頑張って写してね」
言葉を言うと、ノートを手渡された昭栄は感動したのか
涙目で
「ばり嬉か!この恩一生忘れんたい!!」
礼を言うと自分の教室に戻るため体を反転させると
腕を組み、仁王立ちをしているの姿が昭栄の視界に入った瞬間
は手に握られていたカバンを昭栄のミゾを叩いた。
外れる事無く昭栄ミゾに入り、カバンは仕事を終えの手から離れ
机の上に置かれると、痛みに耐えている昭栄を無視し
まんべんの笑顔でに向って挨拶をした。
「おはよう、!」
「お、おはよう・・・・・・・・・・」
何も無いかのように笑うとは対象には苦笑しながら
挨拶を返した。
「ところで、読書感想文書はどんな本を読んだとね?」
「えっと・・・・歴史の本を読んだから、その事を書いてみたんだけど・・・・」
と会話をしながら痛みに堪え蹲っている昭栄を心配し
と昭栄を交互に見ていると、
「昭栄・・・こんな所でなんばしょっとね?」
今気付きましたと言わんばかりのの言葉に
涙声の昭栄が言葉を返した。
「には関係なか!」
「へ〜え、そんな事、言うとねぇ〜
私が夏休み前から宿題は早めに終らせた方が良かよ、
最終日に付き合わされるのは嫌!
と忠告しといたのに宿題をしてない昭栄は自力でやる根性さえ
見せず、に頼る情けなか男だったとね。
九州男児が聞いて呆れるちゃ!」
から出された言葉に先ほど交わされたと昭栄の会話を
聞いていたかのように紡がれた。
これには昭栄も返す言葉が見付からず無言で入ると
は溜息を付いた後、力の限り昭栄の両頬を引っ張っていると
ショートホームルーム開始のチャイムが校内に鳴り響き
の舌打ち後、昭栄は開放され自分のクラスに戻って行った。
「も昭栄を甘やかすのはイカンよ」
「ごめんねぇ・・つい・・・・・・・」
昭栄と入れ替わるように入ってきた担任の目を盗み
会話をしていると、何時の間にか終了のチャイムと担任の言葉が
聞こえ、教室にいた生徒は自分が所属するクラブの練習に向ったり
友達同士帰る声をかけあったりしている中、とは教室を出て
図書館に向かった。
「だから、ココがXでコッチがyだとなんべんも言わすと!
なんで理解できんちゃね!!」
「解らんモンは解らんばい!!」
「馬鹿ショーエイ!!」
「の教え方がヘタとね!」
「教えてもらといて、そげん事言うとね!」
「事実や!!!」
図書館に入って、と昭栄は向き合う様にして座ると
5分と立たずに口ケンカをし始めた。
の横で小説を読んでいたは慌てて止め様と
行動に出るが、2人にはの姿は写らないのか
いっこうにケンカを止める気配が無かった。
ある程度ケンカをすれば静かになり、昭栄は出された宿題に
手を付け、も選び出した本を読み始めるのだが
また、先ほどと同じ様にケンカをし始め、時間がたてば静かになる
の繰り返しだった。
何度目かのケンカの時に一のクラブが終る時間が来て
は2人に挨拶をして図書館を後にすると
走って一が待っているグランドに向った。
「遅くなりました!」
ジャージから制服に着替えを待っていた一に
声をかけえるとは一の横に並び2人で帰宅をした。
一とは家前で別れ、中に入り自室に入って行くと
電話の伝言預かりのボタンが赤く点滅しているのに気付き
押してみると、
『お父さんもお母さんも残業で帰りが遅くなります。
独りで留守番お願いね』
母親の柔らかい声が聞こえた後、伝言終了を告げる
機会の音が聞こえた。
残業かぁ・・・・・
伝言を思い出すかのように頭の中で浮かべなから
制服から普段日に着替え、イスに座ると机の上に置いてあった
手紙を広げ黙読すると引き出しの中から
青空の写真がプリントされたびんせんを数枚取り出し
返事を書き始めた。
よし!後は投函するだけ!!
茶封筒に書き上げたばかりの手紙を入れ封をすると
部屋にある時計を見上げた。
19時20分
夜といえば夜だが深夜ではない
まだ、人が出歩ける時間だ
時間を確認したは書き上げた手紙を持ち
自室の電気を消し、クツを履き、外に出ると玄関のカギを閉め
通学路途中にあるポストに向う為、門を出ると
前方から迷彩の帽子を被った少年が走ってくるのが見え
思わず声をかけた
「一先輩、ロードワークお疲れ様です」
「こげん時間にどこか行くんか?」
の言葉に答えは無く、質問が紡がれた。
「はい、ポストに行こうかと」
手に持っていた封筒を見せ目的地を言うと
「もう、遅い。明日行ってはいかんのか?」
「出来れば今がいいです。早く届いて欲しいですから」
「解った。少し待っとれ」
一の言葉にが頷くと、一は家の中に入って行くと
直ぐさま外に出てきてどこかに向かったと思うと
自転車を引きながらの前に戻ってきた。
「後ろに乗るとね」
「え?でも・・・・」
「歩くよりコッチの方が早い」
一の言葉に納得して後ろに横乗りをすると
が座るのを確認した一は自転車を走らせた。
が、スピードに乗るまでバランスが取れず
フラフラしてながら走っていると後ろに乗っていたは
揺れが怖かったのか何時の間にか一の服を握っていた。
自転車は風を切りながら走り、歩くよりも断然早くポストに着き
の持っていた手紙を投函すると
行きと同様、一が自転車を漕ぎ走らせた。
「ボールを蹴るのは難しい事なんですね・・・・・」
風に消されてしまいそうなほどの小さな言葉に
「そんな事なか」
ハッキリと力強い言葉が返ってきた
「そうでしょうか・・・・・」
「あぁ」
風を切る音の中なされる会話に
何処と無く月明り様な弱い光と太陽な強い光
を思い出される声と言葉の意味を考える
ただ言える事はが落ち込み気味である
その原因は東京にいる兄の事
事情を詳しく知らない一はこれ以上ナニも言わない
が自分から話してきてから一自身の答えを返す
それが一の思いやり
の暗さは一の優しさの中で光を見つけるであろう・・・・・